院外活動レポートReport

高校野球メディカルサポート活動

こんにちは。理学療法士の久保田です。

平成25年7月18日、東広島運動公園野球場で開催された、第95回全国高等学校野球選手権広島大会2回戦に、わたくし久保田と当クリニックの理学療法士である百崎が、メディカルサポートという形で参加させて頂きました。

広島大会では昨年から、各球場へ理学療法士が2名派遣され、サポートさせて頂いています。主なサポート内容は、熱中症予防と対応、また試合前後のウォーミングアップやクールダウンなどのコンディショニング、負傷時の応急手当です。また、正確で充実したサポートを行うために、参加する理学療法士は事前に、応急手当や野球における身体障害についての講習を受けています。

試合中はバックネット裏の救護室で、私たち理学療法士2名と看護師1名の計3名がスタンバイしています。各チームのベンチとは距離が近いので、ベンチ内の選手たちの緊張感が間近で感じられます。また、炎天下の中応援しておられる各チームの応援団の方々にも、なにか異常はないか球場内をチェックしてまわります。

当日は、天気は快晴で大変気温も高い日でしたが、選手も含め関係者全員、熱中症を引き起こされた方もおられず、また応急手当が必要とされる選手もなく無事サポートを終えることができました。

今回はじめて高校野球の選手権のサポートをさせていただいて、院内でのサポートとは違うスポーツ現場での緊張感、救護知識・技術を肌で感じることができ、大変充実した経験になりました。

スポーツには疲労やケガがつきものなので、これからもスポーツをされる方々を院内に限らず院外でも全力でサポートさせて頂ければと思います。

最後にスポーツを行う上で欠かせない知識である、「スポーツ時に起こりやすいケガへの対応」について簡単に説明させて頂きます。

捻挫・打撲・肉離れ

・RICE処置
ケガをした後に、適切なRICE処置を行うことで患部の痛みが軽減され、競技復帰への時間短縮につながります。しかし、これはあくまで救急処置であるため、その後は必ず医師による処置や診断をうけるようにして下さい。

  • (1)Rest(安静)
    これは身体を動かさずに横になっているという意味ではなく、患部を安静状態に保つということです。
  • (2)Icing(冷却)
    患部を氷などで冷やします。冷やすことによって患部の毛細血管が収縮し、出血を抑えて腫れを防ぐことができます。実際の方法としては、1回につき約20~30分冷やします。間隔は約2時間に1回行い、48時間~72時間はこのサイクルを繰り返すことが理想的です。
    ※市販の冷却材などよりも、専用のアイスパックに氷を入れたものや、なければビニール袋に氷を入れて行う方がよいです。凍傷の恐れがある為、30分以上は行わないようにしましょう。
  • (3)Compression(圧迫)
    患部に包帯やテープを用いて軽く圧迫することで内出血を抑えます。きつく圧迫しすぎると神経や太い血管に悪影響となりますので、患部より先のしびれ・変色には注意しましょう。
  • (4)Elevation(挙上)
    患部を心臓よりも高く上げることで、血液の心臓への戻りを促し、内出血などによる腫れを防ぎます。

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。

理学療法士 久保田 裕貴